ブラック企業のレッテルを貼られる前に企業がすべき対策とは?

ブラック企業のレッテルを貼られる前に企業がすべき対策とは?

ブラック企業のレッテルを貼られてしまったら……? こんなマイナスのレッテルを貼られてしまったら、その後の企業活動に重大な影響が出てしまいます。そうなる前に何をどうして良いか、その対策を一緒に考えてみましょう。

ブラック企業の特徴

ブラック企業の特徴とは? ブラック企業のレッテルを貼られるのはこんな企業で見たとおり、いつも求人していたり、法定労働時間を守らなかったり、残業代を支払わなかったりと、そのひどさはニュースにもなるほどです。ニュースになっていた企業からも、ブラック企業の特徴が垣間見えていましたよね。

ブラック企業のレッテルを貼られてしまったら、名誉を挽回するのは難しい事態が待ち受けています。ブラック企業には特徴がありますから、そのような事態を招かないことがとても重要です。

ブラック企業の特徴 「いつでも求人」への対策

なぜ常に求人する必要があるのか? これを考えるのが、この問題を解決する近道だと思います。

常に求人しているのは、常に人手が足りないからです。人手が足りないのは、せっかく入社してもすぐに辞めてしまうからですね。

厚生労働省が発表した新規学卒者の離職状況(平成24年3月卒業者の状況)(PDF)からも分かるように、新卒で入社した人の3年以内の離職率は、かなり高い傾向にあります。外部の人からは離職率の高さの原因をなかなか正確に判断してもらえませんので、ブラック企業として扱われてしまう可能性もあります。ただし、年季の入ったブラック企業では、離職率を上げないように労働者を退職させない(違法です)という強硬手段に出ているケースもありますが、モラルのない状態では何の対策もできません。

対策として、離職理由の分析をお勧めします。その上で、募集と応募のミスマッチを防ぐように努め、採用者のスキルアップも検討してください。ミスマッチで離職率を上げないように注意が必要です。

新規学卒者就職内定率と3年以内離職率
厚生労働省 新規学卒者の離職状況(平成24年3月卒業者の状況)(PDF)より

ブラック企業の特徴 「過重労働」への対策

人手が足りないことも理由の一つになっているとも思いますが、法定労働時間を守ることは人を雇用する上でいかに重要なことなのかを、社内で共有してください。常に新人が多く、特定のベテランばかりが長時間の労働をすることのないように注意しましょう。

長時間の拘束や過重な労働は、最悪の場合、過労死やうつ病による自殺を招くこともあります。そのような状況にならないよう、労働者の勤怠管理や労務管理を徹底してください。

労働時間の評価の目安
厚生労働省 脳・心臓疾患の労災認定 -「過労死」と労災保険-(平成26年3月)(PDF)より

ブラック企業の特徴 「残業代なし、労働者の使い捨て」への対策

厚生労働省が「若者の『使い捨て』が疑われる企業等」という言葉を使っていることからも分かるように、ブラック企業の特徴の一つとして労働者の使い捨てが挙げられます。このような企業では、残業代が惜しいのか、やたらと管理職が多い傾向にあります。そして、長時間の労働をしても「管理職だから残業代はいらない」との判断の下、拘束時間が非常に長くなっています。

このような状況で、労働者は心身ともに疲労し、業務の継続が困難な状況になり、離職していきます。そして、新たに人を雇用するということが延々と繰り返されているわけです。

労働基準監督署の是正勧告でも上位にある残業代の未払いですが、その状態を放置すると最大で2年分の遡及払いが課され、会社としても大きなダメージを受けることになります。

今年の5月に東京労働局から発表された下記の資料によると、賃金の不払いに関する申告(労働者が労働基準監督署に対して労働基準関係法令に関する違法行為の通告がされて、その通告を受けた労働基準監督署などが調査、是正勧告などをすること。)は、まだまだ多いことが分かります。

新規申告受理件数の推移
東京労働局 平成 26 年申告事案の概要について(PDF)より(一部加筆)

今すぐできる対策として、下記が代表的なものだと思います。ぜひ、確認してみてください。

  • 勤務体制の確認 → 変形労働時間制36協定などは用意されていますか?
  • 出退勤の時刻の管理 → タイムカードはありますか?
  • 残業時間の単位 → 何分単位で残業時間を計算していますか?
  • 残業代の計算 → 正しい計算をしていますか?

ブラック企業の特徴 「休めない」への対策

たとえ有給休暇を付与されていたとしても、実際に使用することができなければ「休めない」と判断されます。心身が疲れた状態では、業務の効率が下がり、労災事故が起こる可能性が高まります。
対策として、社内で有給休暇の意義を再確認してください。また、上司の許可が得られないという若い人のためにも、部署単位での休日を導入するなど柔軟な対応がお勧めです。

ブラック企業の特徴 「ハラスメントが多い環境」への対策

ハラスメント、いわゆる嫌がらせですが、これが横行しているのもモラルのないブラック企業の特徴です。ブラック企業の中でも、厄介な存在とも言えます。
対策としては、同じ部署、同じポジションを特定の人に長く任せきりにしないことがお勧めです。ハラスメントをする人の内面を変えることは非常に困難ですので、全社員を対象にした面談を産業医や保健師など業務とは直接関係しない人や外部にお願いし、事前に阻止できる体制を作るのも一つの方法です。

さいごに

ブラック企業にはいくつかの特徴があります。でも、努力で改善できる内容も多いので、早めの対策をとることが改善への近道です。働きやすい企業を作るのも人事の仕事ですから、ぜひ、社内にブラック企業につながる芽がないかチェックしてください。

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