【改定済み】2018年版、障害者雇用状況報告書の書き方と雇用率の計算方法

障害者雇用状況報告書の提出はお済みですか? 提出期限は平成30年7月17日(火)まで(平成30年6月25日現在の情報です)、主たる事業所の所在地を管轄するハローワークに提出してください。提出先窓口に提出、もしくは郵送、電子申請もできます。

障害者雇用状況報告書は提出期限が迫っています。とはいえ手続きは正確に記入しなければいけません。平成30年4月1日から障害者の法定雇用率が改正されたことで、障害者雇用状況報告を出さなければいけない事業主が増えました。

新しく報告義務を負った事業主の皆さん、今、政府が進めているのは電子申請です。せっかく報告方法を覚えるのであれば、最初から政府が推進する電子申請でやってみませんか?

今回は、初めてパソコンを使って障害者雇用状況報告を行う皆さんにできるだけ分かりやすくご説明していきたいと思います。報告は期限内に正しく行わなければいけないのは当然ですが、慣れない電子申請で初めは難しく感じたり、挫折しそうになるかもしれません。でも、今回のご案内を見ていただければきっと大丈夫です。

このあと次の章からは、2018年の法改正をふまえて、用紙の入手方法から提出まで、一連の流れを手順に沿ってご紹介します。

もし不明な点がでてきた場合には、最寄りのハローワークまで問い合わせてください。

※以下の本文中にある「!ポイント!」で知っておくべきことの概要を分かりやすく説明しています。厳密には法的に不正確な面もありますが、「!ポイント!」以外の部分で正しくご説明しておりますので、ご了承ください。

目次

障害者雇用状況報告書を提出するべき企業

障害者雇用状況報告書とは毎年6月1日現在の高年齢者および障害者の雇用状況を、管轄のハローワーク(一部地域では労働局)を経由して厚生労働大臣に報告するための所定の様式のことです。申請方法は所定の書式の持参・郵送、電子申請ですが、電子申請と紙での申請では若干ですが様式が違います。

障害者雇用状況報告書を提出するべき企業は、企業全体での常用労働者(除外率により除外すべき労働者を控除した数)が45.5人(特殊法人の場合には、40人)以上の事業主です。なお、1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の労働者は、短時間労働者(0.5人)としてカウントします。この条件に該当する場合には障害者雇用状況報告書の提出義務があります。平成30年4月1日に障害者の法定雇用率が改正されていますので、従業員45.5人以上50人未満の事業主さんはご注意ください。なお、この報告をしない場合や虚偽の報告をした場合には、障害者雇用促進法第86条第1号の規定により、罰則(30万円以下の罰金)の対象になります。

第八十六条 事業主が次の各号のいずれかに該当するときは、三十万円以下の罰金に処する。
 第四十三条第七項、第五十二条第二項、第七十四条の二第七項又は第七十四条の三第二十項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
 第四十六条第一項の規定による命令に違反して対象障害者の雇入れに関する計画を作成せず、又は同条第四項の規定に違反して当該計画を提出しなかつたとき。
 第五十二条第一項の規定による文書その他の物件の提出をせず、又は虚偽の記載をした文書の提出をしたとき。
 第八十一条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
 第八十二条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の陳述をし、若しくは同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

障害者の雇用の促進等に関する法律 第八十六条

!ポイント!

従業員45.5人以上の事業主に提出義務あり

障害者雇用状況報告書は法定雇用率の改正に注意

障害者の法定雇用率が時々変わることはご存じだと思います。原則としては5年以内に改正されるのですが、今回平成30年4月1日の改正では、障害者雇用状況の報告義務を負う事業主の範囲も拡大されました。特に注意が必要です。

!ポイント!障害者雇用率が平成30年4月1日から改訂

企業全体での常用労働者45.5人以上50人未満の場合は、今回から障害者雇用状況報告が必要


厚生労働省 平成30年4月1日から障害者の法定雇用率が引き上げになります(PDF)より

ちなみに、民間企業の法定雇用率は平成33年4月までにさらに0.1%引き上げとなり、2.3%に改正される見通しです。その際には全体の常用労働者が43.5人以上で障害者の雇用義務が生じます。

報告書は7月15日までにハローワークへ

障害者雇用状況報告書は、平成29年6月1日現在の状況を企業の主たる事業所(通常は本社)で、支社、支店などの分をまとめて本社の所在地を管轄するハローワークに提出します。企業全体での常用労働者45.5人以上という条件に当てはまった企業は毎年7月15日(15日が土日祝祭日の場合はその翌日)までに、ハローワークへ提出しなければなりません。平成30年の場合には7月15日は日曜日、翌日は祝日(海の日)のため、7月17日(火曜日)が提出期限です。

!ポイント!

提出先:ハローワーク
提出期限:毎年7月15日(日曜・祝日なら翌日)→平成30年は7月17日(火曜日)が締め切り。

ハローワークから指示があった場合を除いて、支社などが別途報告書を提出する必要はありません。

障害者雇用状況報告書で気を付けたい部分

大切なことをお伝えしたいので、もう少しお付き合いください。
従業員45.5人以上の企業に提出義務がある障害者雇用状況報告書。その提出期は7月15日(平成30年の場合には7月17日)までであることをお伝えしました。
ここからは報告書を書く上で、つまづきやすい3つのポイントを解説します。

  1. 除外率
  2. 常用雇用労働者
  3. 障害者の雇用率

でも、この3つさえ正しく理解できていれば、そんなに難しいことはありません。まずは、この3つについてご説明します。

除外率

分かりにくいポイントの1つ目は除外率です。

障害者雇用促進法では、障害者の職業の安定のために法定雇用率を決めています。平成30年4月に障害者の法定雇用率が改正されたこともあり、障害者の自立あるいは社会参加という言葉を以前よりも多く聞くようになりましたね。当然ながら、障害者を雇用するためには、一緒に働く周りの人や環境についても配慮が必要です。それは、障害者が安全に働けるための設備や教育や研修、あるいは急な体調の変化に対する周りの人の対応方法、通勤時刻や通勤方法などを含め、相談相手になる担当者への教育などたくさんあります。これらの配慮も障害者を雇用する上で非常に重要なのは言うまでもありませんが、障害は一人ひとり内容や程度が違うので、個々の状態にあった対応が必要ですから、これだけやったから大丈夫! というものではないため、最初は周りもどんな配慮が必要かということについて戸惑いがあるかもしれません。

障害者が社会の中で生活していくためには職に就くことも必要です。ただ、全ての職業が障害者の就業しやすい内容かというと決してそんなことはありませんよね。障害の内容や程度によっても違いますが、肉体的に負荷がかかりやすかったり、危険度が高かったりする業務などはあまり向いているとは言えません。そのような業種に関しては、障害者の雇用義務に関して他の業種とは少し違う扱いをします。

除外率のある業種とは?

障害者が働くのが困難な業種に関しては、障害者の雇用義務数を計算する際に業種ごとに国が定めた割合(除外率)により雇用義務が軽減されます。どんな業種が除外率の設定をされているかということについて、具体的には、障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則別表第4(附則第1条の3関係)にありますので、ちょっと見ておきましょう。

※障害者雇用調整金の支給申請に関しては除外率は適用されません。


厚生労働省 障害者雇用状況報告における除外率について(PDF)より

!ポイント!除外率がある業種

除外率の違いを見ても分かるように、一般的に障害者の就業が困難であると認められる業種、特に身体に負荷の掛かりやすい業種は除外率が設定されていることが多いと考えてください。

除外率を使った計算の例

上記の除外率設定業種に該当した場合には、除外率を使って計算し障害者の雇用義務人数が何人なのかを求めます。除外率を考慮して障害者の雇用義務数を計算する際には、法定雇用率も必要ですので、下の表も併せてご覧ください。


厚生労働省 平成30年4月1日から障害者の法定雇用率が引き上げになります(PDF)より

!ポイント!除外率を使った不足数の計算方法(法定雇用率の達成に必要な雇用障害者の数の計算方法)

除外率の計算例
法定雇用率 2.2%
業種 建設業
除外率 20.0%
常用雇用労働者数 1,000人
常用雇用障害者数 17人
■除外率5.0%、常用雇用労働者数1,000人の事業所の場合

除外率がない場合→1,000人×法定雇用率2.2%=22人(1未満の端数切捨て)→22人が雇用義務数

■除外率がある場合→17人が雇用義務数

1,000人の除外率20.0%相当は1,000人×0.2=200人(1未満の端数切捨て)なので
(1000人-200人)×法定雇用率2.2%=800人×2.2%=17.6人(1未満の端数切捨て)→17人

この事業所では、障害者の雇用義務は22人→17 人に軽減されます。

(一般事業主の雇用義務等)
第四十三条 事業主(常時雇用する労働者(以下単に「労働者」という。)を雇用する事業主をいい、国及び地方公共団体を除く。次章を除き、以下同じ。)は、厚生労働省令で定める雇用関係の変動がある場合には、その雇用する対象障害者である労働者の数が、その雇用する労働者の数に障害者雇用率を乗じて得た数(その数に一人未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。第四十六条第一項において「法定雇用障害者数」という。)以上であるようにしなければならない。

障害者の雇用の促進等に関する法律 第四十三条

常用雇用労働者

分かりにくいポイントの2つ目は、常用雇用労働者です。常用雇用労働者というのは一言でいうと、以下の2つの労働者を合算したものです。

パートやアルバイトも常用雇用労働者?

ポイントは、雇用形態に関係なく期間の定めがなく雇用されている労働者と、有期雇用の契約を繰り返して1年以上継続して雇用されているか採用から1年以上継続して雇用される見込みがある労働者であることです。週の所定労働時間数で短時間として数えるか否かが違ってきます。ですから、常用雇用労働者の数と労働者の数は一致しません。

  • 短時間労働者以外の常時雇用している労働者数(週所定労働時間が30時間以上の労働者)
  • 短時間労働者数(1人を0.5カウント)(週所定労働時間が20時間以上30時間未満の労働者)

※65歳以上の労働者でも、常用労働者に含まれますし、パートやアルバイトなど雇用形態上の名称は関係ありません。

!ポイント!常用雇用労働者
  • 雇用形態上の名称は関係ない
  • 雇用形態に関係なく期間の定めがなく雇用されている
  • 1年以上継続して雇用されている
  • 1年以上継続して雇用される見込みがある

ただし、注意しなければならない労働者もいます。大阪府の「常用労働者の範囲・対象となる障がい者の範囲」という発表によると、以下の労働者に関しては注意が必要です。

□「出向中」の労働者は、原則として、その者が生計を維持するに必要な主たる賃金を受ける事業主の労働者として取り扱います。なお、いずれの事業主の労働者として取り扱うかについては、雇用保険の取扱を行っている事業主の労働者として取り扱って差し支えありません。

□外国にある支社、支店、出張所等に勤務している労働者は、日本国内の事業所から派遣されている場合に限り、その事業主の雇用する労働者とします。したがって、現地で採用している労働者は含みません。

□生命保険会社の外務員等については、雇用保険の被保険者として取り扱われているかどうかによって判断してください。

□いわゆる登録型の派遣労働者の場合、契約期間の多少の日数の隔たりがあっても、同一派遣元事業主と雇用契約を更新又は再契約して引き続き雇用されることが常態となっている場合には、常用労働者に含まれる場合があります。

大阪府 「常用労働者の範囲・対象となる障がい者の範囲

もう一点、派遣労働者に関しては以下のように考えます。

いわゆる登録型の派遣労働者の場合、契約期間に多少の日数の隔たりがあっても、同一の派遣元事業主と雇用契約を更新または再契約して引き続き雇用されることが常態となっている場合には、常用労働者に含まれる場合があります。具体的には次に掲げる基準を全て満たす場合は常用労働者に含まれます。

① 雇用されている期間が年間328日を超えていること。
② 雇用契約の終了から次の雇用契約の締結までの間隔が、おおむね3日以下であること。
③ 雇用契約期間中に離職や解雇がないこと。
④ 1週間の所定労働時間が20時間以上であること。

また、事業所と最初の雇用契約を締結した日から1年を経過していない派遣労働者であって、上記①~④の基準を満たし、かつ今後雇用契約期間が断続しないと見込まれることにより最初の雇用契約を締結した日から1年以上引き続き雇用されると見込まれる場合は常用労働者に含まれる場合があります。

厚生労働省 高年齢者及び障害者雇用状況報告 記入要領(PDF)より

障害者の雇用率

分かりにくいポイントの3つ目は、障害者の法定雇用率です。障害者の雇用率は、障害者雇用率制度によって決められているもので、障害者の雇用の促進等に関する法律(以下、障害者雇用促進法といいます。)障害者の雇用率は少なくとも5年ごとに1回のタイミングで定期的に見直しがされることになっています。平成30年4月から精神障害者の雇用が義務化され、障害者雇用率の算定式に精神障害者が追加されました。


厚生労働省 平成30年4月1日から障害者の法定雇用率が引き上げになります(PDF)より

!ポイント!障害者の雇用率の計算方法

障害者の雇用率は、以下の計算式を使って誰にでも簡単に計算できます。

※除外率が設定されている企業の場合には、常用労働者数(常用雇用労働者数)から除外率に相当する労働者数をひきます。

精神障害者も法定雇用率に入れる

平成30年4月1日からは精神障害者を法定雇用率の算定基礎に加えること、その施行後5年間に限り従来の算定基礎で計算した率と、精神障害者を加えた算定基礎で計算した率との間の率で政令の定める率とすること、平成35年4月1日以降からは身体障害者・知的障害者・精神障害者を算定基礎として計算した率とすることが発表されています。

これで、分かりにくい3つのポイントのお話しは終わりです。では、障害者雇用状況報告書の電子申請にお話しを進めていきましょう。

電子申請で提出する障害者雇用状況報告書

障害者雇用状況報告書で報告する内容はおおまかに以下のものです。

A : 法人の名称などの事業主に関する基礎的な情報
B : 雇用の状況

報告書の提出先であるハローワークでは、この障害者雇用状況報告書を見て、指導対象となる企業を決定します。障害者雇用状況報告書を提出し、基準に達していなかった企業は指導の対象となります。そして、2年以内に障害者の雇用を実現させるために「障害者雇入れ計画」の作成と提出が命じられることになります。
平成27年4月の厚生労働省の発表「障害者の雇用に向けて(PDF)」によると、以下の3つは特に重要な部分と考えられます。ですから、まずは、最低限この部分に関してはクリアできるようにしておいてください。

  1. 実雇用率が著しく低く、かつ不足数が多い企業→実雇用率が全国平均実雇用率未満であり、かつ不足数が5人以上の場合
  2. 障害者雇用の不足数が多い企業→実雇用率に関係なく、不足数10人以上の場合
  3. 障害者を一人も雇用していない企業→雇用義務数が3人から4人の企業(労働者数150人~249人規模企業)で雇用障害者数0人

つまり、上記のものをクリアできていないと指導対象になりやすくなります。「障害者雇入れ計画」作成命令の発出基準でもある上記の基準を最低限クリアできるようにしましょう。

マメ知識

障害者雇用状況報告書を紙でハローワークに郵送もしくは持参するか、電子申請で出すかということで迷うこともあると思いますが、その際には、以下の点にご注意ください。

「障害者雇用状況報告書」の事業主控えは、入札などで障害者雇用率を証明する書類として添付を求められる場合があります。埼玉県労働局に確認したところ、ハローワークによって書類の受理印の有無の取扱いが異なる場合があるそうです。もし、書類を証明書として使用する予定がある場合には、提出先に受理印の有無に関して事前に確認しておいてください。

障害者雇用を適正に行っている企業に対しては、障害者雇用に関わる制度の利用や優遇措置、競争入札参加資格の格付への加点、物品調達に関しての優遇措置がある場合もあります。入札内容や相手などによって取扱いが違うケースもありますので、こちらに関しても事前に確認しておくと安心です。

例えば、あくまでも一例にすぎませんが、兵庫県の場合には障害者雇用促進企業等認定申請手続についてで公表されていますが、障害者雇用促進企業等の申請の際に障害者雇用状況報告書の写し(ハローワークの受付印があるもの。ただし、インターネット経由で提出した場合については、受付印不要。)が必要です。障害者雇用を促進している企業は兵庫県の機関が発注する物品の購入及び借入れ並びに役務の調達(工事関係を除く。)に係る指名競争入札や少額随意契約を行う場合に、優先的な取扱いを受けることができるそうです。

障害者雇用状況報告書の報告の方法

では、次に障害者雇用状況報告書の記入方法についてご説明します。障害者雇用状況報告には報告書を紙で郵送・持参する方法と電子申請で報告する場合がありますが、今回は、政府の推す電子申請を中心にご説明していきます。

<電子申請の場合>
総務省のe-Gov電子申請システムを使って、インターネットで報告書を提出できますので、電子政府の総合窓口の障害者雇用状況報告の画面を見ながらご説明したいと思いますが、その前に、障害者雇用状況報告を電子申請する前に注意しておいていただきたいことをまとめてお話ししておきたいと思います。

<電子申請をする前に注意しておきたい事>
~電子署名、ユーザID・パスワード~
この手続きに使用するユーザID・パスワードを持っていない場合には、申請書に電子署名を使用しますが、ユーザID・パスワードを使って電子申請を行う場合は、電子署名の付与を行う必要はありません。

障害者雇用状況報告の電子申請をする際のユーザIDは先頭1文字が英字大文字、それ以下は数字11桁の合計12文字のもの、パスワードは英字で大文字・数字混合の合計8文字です。このユーザID・パスワードは、ハローワークから6月8日頃までに事業所あてに到着した報告書用紙に同封されています。まずは、お手元にハローワークから郵送されてきたユーザID・パスワードを用意しておきましょう。

それから、この報告で使用するユーザIDとパスワードは他の手続きの申請や届出に使用できません。これらは平成30年度の報告専用ですので、来年度以降の報告に使用することもできません。なお、パスワードの再発行はしてもらえないので、パスワードを忘れてしまったり紛失してしまったりした場合には障害者雇用状況報告書は郵送か持参での提出をしてください。

Step1 パソコンの環境のチェック

最初にe-Gov電子申請システム動作確認環境を確認しておきましょう。パソコンとブラウザソフトの確認をしていただきたいので、詳細な確認方法をe-Govのパソコンに必要な条件でご確認ください。

~申請には最新の書式を使用~

また、障害者雇用状況報告の申請は、セキュリティ強化などにより、報告書ファイルの形式変更がされています。e-Gov電子申請審査システムを使って申請を行う場合には、Microsoft Excel2010以降(最新のサービスパック適用済)の製品を使用する必要があります。また、毎年、申請書様式のバージョンチェックがされていますので、古いファイルは使用しないでください。

上記の注意点の確認ができたら、電子申請の作業に移っていきたいと思います。

Step2 申請書類にアクセス

まず、インターネットで「障害者雇用状況報告書 電子申請」と検索して出てくる電子政府の総合窓口の障害者雇用状況報告にアクセスします。(他にも厚生労働省の障害者雇用状況報告の電子申請による提出などからも手続きできますが、入り口が違うだけで手続きは同じ「電子政府の総合窓口イーガブ」で行います。)

では、さっそく先へ進みたいと思います。

Step3 ファイルを開く

e-Govの障害者雇用状況報告を開いたら、下の赤丸部分(書面による手続に関する情報の申請書様式の「様式第6号(PDF形式)【電子申請用】障害者雇用状況報告書」)のボタンをクリックしてファイルを開いてください。

「様式第6号(PDF形式)【電子申請用】障害者雇用状況報告書」のボタンをクリックすると画面左下に以下のような表示がされます。エクセル形式のファイルがダウンロードできますので、このファイルをクリックして開いてください。

Step4 障害者雇用状況報告書ファイルを操作

ダウンロードした先ほどのファイルを開くと、下の図のような画面になりますので「編集を有効」にしてください。

編集を有効にして、ファイルを開くと次のようなセキュリティの警告が表示されるので、「コンテンツの有効化」を選択します。

Step5 報告内容の入力

コンテンツを有効化にしたら、ファイルに報告内容を入力します。
ファイルの上の方に「除外率の設定あり・なし」のラジオボタンがありますね。これが、先ほど分かりにくい3つのポイントでお話しした除外率です。

除外率の入力

まずは、除外率の選択です。

厚生労働省 障害者雇用状況報告における除外率について(PDF)より

除外率の設定があるかないかを選択すると、「除外率設定あり、除外率設定なし」を切り替えると、様式上の入力項目が切り替わります。ラジオボタンを押してみると、記入が必要な欄は黄色く塗られていますが、除外率の設定ありの方がかなり多くの記入欄があることが分かります。

除外率の設定のありなしに関係なく全ての事業主が入力しなければいけない共通項目から入力していきます。

記入が必要な部分は、赤枠で囲んであります。(実際の申請書類では赤枠はありません。)

雇用保険適用事業所番号の入力

まず、左上の横長の赤枠の中には雇用保険適用事業所番号を入力してください。雇用保険適用事業所番号は、4桁・6桁・1桁の合計11桁の番号です。雇用保険適用事業所設置手続きの時の適用事業所台帳(雇用保険適用事業所設置届事業主控)や雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(事業主通知用)、雇用保険被保険者の資格取得届や資格喪失届を提出した時の事業主控や、継続事業の場合には労働保険成立届などにも書いてありますのでお手元の書類をご確認ください。

もし、適用事業所台帳をなくしてしまった場合には、ハローワークで「雇用保険関係各種届書等再作成・再交付申請書」を提出して再交付してもらうこともできます。

蛇足ですが、4桁・6桁・1桁の合計11桁の番号にはそれぞれに意味があります。最初の4桁はハローワークの場所、次の6桁はハローワークから割り振られた番号、最後の1桁はチェックデジットという入力ミス防止のための検査番号です。

※厚生年金保険にも「事業所番号」がありますが、雇用保険の適用事業所番号とは違いますのでご注意ください。

日付の入力

次に、日付の欄は提出する年の6月1日以降の届け日を入力します。

公共職業安定所長

提出先の公共職業安定所(本社の所在地を管轄するハローワーク)の名称です。

事業主の情報

画面上で黄色になっている欄にもれなく記入してください。

産業分類

日本標準産業分類の中分類の2桁の番号を記入してください。

事業所の数

その企業に属する本社、支社、支店、営業所、工場、事務 所等全ての事業所の合計数を記入してください。

では、申請書類の真ん中の段にある雇用の状況(真ん中の上半分)の入力に移ります。

適用事業所番号、事業所の名称、事業所の所在地、事業の内容、除外率

まず、適用事業所番号ですが、この障害者雇用状況報告書は本社が事業所や支店分もまとめて一括で提出する書類のため、事業所ごとに縦方向に1つの事業所と考えて書きます。

ここでは、雇用の状況を記入しますが、除外率の設定がある場合には記入が必要な欄です。この事業所別の内訳欄は、全ての事業所の主たる事業の種類が、除外率設定業種に該当しない場合は記入する必要はありません。ただし、特例子会社の認定を受けている場合には事業所などと同じように記入が必要ですので、ご注意ください。

例えば、以下のようになります。

適用事業所番号 1234-567890-1 1234-    - 3456-789012-3
事業所の名称 本社 〇〇工場 〇〇支社
事業所の所在地 〇県〇市〇-〇-〇 〇県〇市〇-〇-〇 〇県〇市〇-〇-〇
事業の内容 建設業
除外率 20%

適用事業所番号は支社、支店等ごとに異なった番号がない場合は、直近上位の事業所の適用事業所番号の頭4桁を記入します。上の記入例の真ん中にある工場は本社直轄の事例として、本社の適用事業所番号から「1234」を記入しています。もし、事業所別の内訳」の報告対象を追加する場合には追加するページ数を選択後、「ページ追加」ボタンを押下することでページの追加ができます。

同じ企業でも、事業所によって除外率の設定の有無が異なる場合があります。除外率の欄には各事業所の主たる事業の種類が除外率設定業種に該当する場合のみ、その率を記入します。業種ごとの除外率は厚生労働省の最新の情報をご確認ください。→厚生労働省「除外率制度について(PDF)」

どんどん先へ進めましょう。次は雇用の状況の下半分ですね。

常用雇用身体障害者、知的障害者及び精神障害者の数

上の書類の一番上の赤枠の中を、上から下へと書き進めていきたいと思います。

(イ)常用雇用労働者の数 (短時間労働者を除く)の欄→1週間の所定労働時間が30時間以上の労働者数
(ロ)短時間労働者の数 → 1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の労働者数
(ハ)常用雇用労働者の数 ((イ)+(ロ)×0.5) → (イ)欄 で記入した数と(ロ)欄で記入した数を0.5倍した数を合算した数
(ニ)法定雇用障害者の算定の基礎となる労働者の数 → (ハ) 常用雇用労働者の数に除外率をかけて得た数(1未満の端数は切り捨て)を(ハ) 常用雇用労働者の数から控除した数

※法定雇用障害者の算定の基礎となる労働者の数は、除外率が設定されていない場合には(ハ) 常用雇用労働者の数を記入することになります。

(ホ)重度身体障害者の数 → 原則として身体障害者手帳の等級が1級または2級
(ヘ)重度身体障害者以外の身体障害者の数 → 原則として身体障害者手帳の等級が3級から6級
(ト)重度身体障害者である短時間労働者の数 → 原則として身体障害者手帳の等級が1級または2級
(チ)重度身体障害者以外の身体障害者である短時間労働者の数 → 原則として身体障害者手帳の等級が3級から6級
(リ)身体障害者の数 ((ホ)×2+(ヘ)+(ト)+(チ)×0.5)  → 計算結果を入力
(ヌ)重度知的障害者の数 → 児童相談所、障害者職業センター等により知的障害者と判定された方のうち、知的障害の程度が重いと判定された方。療育手帳の程度がA、もしくは、それに相当する程度の方
(ル)重度知的障害者以外の 知的障害者の数 → 児童相談所、障害者職業センター等により知的障害者と判定された方のうち、知的障害の程度が重いと判定された方以外
(ヲ)重度知的障害者である 短時間労働者の数 → 児童相談所、障害者職業センター等により知的障害者と判定された方のうち、知的障害の程度が重いと判定された方
(ワ)重度知的障害者以外の知的障 害者である短時間労働者の数 → 児童相談所、障害者職業センター等により知的障害者と判定された方のうち、知的障害の程度が重いと判定された方以外
(カ)知的障害者の数 ((ヌ)×2+(ル)+(ヲ)+(ワ)×0.5)  → 計算結果を入力
(ヨ)精神障害者の数 → 精神保健福祉手帳の交付を受けている
(タ)精神障害者である 短時間労働者の数 → 精神保健福祉手帳の交付を受けている
(レ)精神障害者の数 ((ヨ)+(タ)×0.5)  → 計算結果を入力

以上の項目の(カッコ)には、前年の6月2日から本年6月1日までに新規に雇用した数を内数として記入します。なお、障害者に関しても週の所定労働時間が30時間以上の人と、20時間以上30時間未満の短時間労働者は区分して記入します。

実雇用率

下から2つ目の赤枠の実雇用率は、上記で入力した障害者の数(※)を常用雇用労働者の数で割り求めた数字が入ります。
※障害者の数→(リ) 身体障害者の数+ (カ) 知的障害者の数+ (レ) 精神障害者の数の合計です。

!ポイント!実雇用率の計算方法

( (リ)身体障害者の数 + (カ)知的障害者の数 + (レ)精神障害者の数)を(ニ)法定雇用障害者の算定の基礎となる労働者の数で割ったものに100を掛けると出てくる数字です。小数点以下第3位を四捨五入します。

例えば、以下の場合の計算をしてみましょう。

(リ)身体障害者の数 → 11人
(カ)知的障害者の数 → 7人
(レ)精神障害者の数 → 5人
(ニ)法定雇用障害者の算定の基礎となる労働者の数 → 800人
の場合

(リ)身体障害者の数 + (カ)知的障害者の数 + (レ)精神障害者の数) = 11人 + 7人 + 5人 = 23人 ですから、
23.0 ÷ 800 × 100 = 2.875 小数点以下第3位を四捨五入して、2.875 → 2.88 が答えになります。

エクセルでは、四捨五入する為にROUND関数を使います。A1に数字が入っている場合には、「=ROUND(A1,2)」で小数点第3位を四捨五入して、第2位までだけを表示できますね。

それから、下記の障害者に関してはカウントに注意が必要です。

重度身体障害者、重度知的障害者である常用労働
→ 1人につき身体障害者または知的障害者2人を雇用しているものとみなされます。

重度身体障害者、重度知的障害者である短時間労働者
→ 身体障害者または知的障害者1人を雇用しているものとみなされます。

身体障害者、知的障害者または精神障害者である短時間労働者
→ それぞれ0.5人を雇用しているものとみなされます。

●身体障害者、知的障害者又は 精神障害者の不足数

それから、その下にある身体障害者、知的障害者又は精神障害者の不足数についてですが、法定雇用2.2%を使って計算します。計算式は以下のものです。計算結果がマイナス となる場合はゼロとしてください。

(ニ)法定雇用障害者の算定の基礎となる労働者の数×2.0/100(端数切り捨て))-常用雇用身体障害者・知的障害者及び精神障害者の合計数

●障害者雇用推進者、記入担当者

それぞれの役職と氏名を入力します。

●検査

全ての入力が終わったら「検査」ボタンを押してください。検査ボタンは申請画面の右上の方にある四角い黄緑色です。

検査が正常に終了した旨の確認メッセージが表示されることを確認してください。検査が終了してメッセージも確認したら、報告書ファイルをパソコンの任意の場所(デスクトップ等)に「Excelマクロ有効ブック(*.xlsm)形式」で保存してください。

以上で、必要な作業は完了しました。最新の情報や続きは、e-Govで。

さいごに

日本では一定期間ごと(原則は5年に1度)のタイミングで障害者の法定雇用率が見直されていますが、必ず5年おきというわけではないのが厄介なところです。例えば、最近の改正は平成30年4月1日でしたが、なんと平成33年4月までには更に0.1%引き上げということが発表されています。5年どころか、3年以内の改正ですね。ただし、それが具体的にいつなのかは、これから決められるそうです。

毎年提出する書類なのに、雇用率が変更されるたびに書類を作るときに注意しなければいけません。この何年かでも民間企業の法定雇用率が2.0%→2.3%に変更されました。法定雇用率が変われば、雇用義務のある障害者の人数や、除外率適用後に雇用義務のある障害者の人数も変わってきます。

あわてず正確な手続きを進めるために、3月頃には最新情報を入手して備えておきましょう。この記事でも随時書き方の方法を更新していく予定です。

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雇用・退職