5分でおさらい。第12次労働災害防止計画

5分でおさらい。第12次労働災害防止計画

平成25年に労働災害防止計画が更新されてから2年。計画の期間はあと3年です。ここ数年でやるべき安全衛生対策が増えてきて混乱している人事も多いはず。そこで、国が進める計画をもう1度おさらいしてみましょう!

2015年の労働災害防止計画、労災は増加

まず平成25年から平成26年の全業種の労働災害者数を見てみましょう。

平成25年→平成26年の順番です。

【死傷者数】

118,157人→119,535人:1378人増加

【死亡者】

1,030人→1,057人:27人増加

平成25年は4年ぶりに死傷者数が減少しましたが、またもや増加…。1972年から現在まで死亡者数は3分の1以下に減少してはいるものの、平成21年からは3桁を目前に足踏み状態です。

第3次産業は労働者数の増加にともない、依然として労働災害による死傷者が増えている現状があります。

労働災害の推移

労働災害防止計画の目標:ポイントは2つ

このことから、国は平成29年までに

【死亡者数】15%以上減少

【死傷者数】15%以上減少

を目標に掲げました。

では今までの労働災害発生状況から対策の重要ポイントをまとめます。

ポイント1.4つの業種

労働災害が多い職業は主に4つあり、当てはまる企業は積極的に安全衛生対策をする必要があります。

・第3次産業

・陸上貨物運送事業

・建設業

・製造業

見逃せないのが第3次産業!今回の計画では「最重点業種」とされています。平成30年までに小売と飲食店は死傷者数を20%以上減少、社会福祉は死傷者数を10%以上減少を目標を掲げています。

対策としては、小売業の実態に合った安全衛生管理体制の構築を検討する必要があります。増加している大規模店舗・チェーン店の企業に注目して労働災害防止の意識を強化します。社会福祉では介護施設で特に多い「腰痛」「転倒」の防止対策を進めます。

詳しくは「厚生労働省のページ」を参考にしてください。

ポイント2.6つの対策

職場環境の改善は以下の6つを優先して行いましょう。それぞれの対策で掲げている目標も知っておくと頼もしい人事になれます。

労働災害防止計画の6つの対策

どれも人事なら耳にタコができるほど聞かされているキーワードですね…。

2015年労働災害防止計画の目玉

さらに今年に入って対策が2つ増えています。

転倒災害

実は死傷災害の2割を占めていて、労働災害では1番多いものなのです。中高年の働く人が増えている中、転んでしまうと怪我が重くなることが多いため、徹底した防止対策が必要です。重点取組期間(2月と6月)を中心に職場全体を点検し、環境の改善をしてください。

詳しくは「STOP!転倒雑賀プロジェクト2015」を参考にしてください。

交通労働災害

職業に関係なく起こる労働災害なので、春の交通安全運動(5月11日〜20日)に合わせて事業者も労働災害の防止対策を広めてください。

具体的な方法は「交通ガイドライン」を参考にしてください。

労働災害防止計画の変わらないポリシー

計画では一貫して社会全体の労働災害防止の意識アップをとりあげています。今年の全国安全週間のスローガンも「危険見つけてみんなで改善 意識高めて安全職場」となっています。

なぜなら安全衛生対策は企業の中でも十分に行き渡っていないことが多く、社会全体で見てもよく知られているとは言えないからです。対策を積極的に進め、成功させるためには経営トップの理解が必要だからという理由もあります。

そこで、国は次のことを計画しました。

・労働災害防止の取り組みが弱い企業のトップに意識付けをする

・働く人の健康と安全が守られている企業を評価、公表する

・重大な労働災害が何度も起きていて改善しない企業は、企業名と災害の内容を公表することを検討する

いかに重要視されているかわかりますね!

最後に

残りあと3年。国が労働災害防止計画で何をしたいのか理解いただけたでしょうか?

厚生労働省は企業の安全への取り組みを評価する「あんぜんプロジェクト」を開設し、メンバー企業の取り組みの紹介や募集を行っています。このように労働災害防止に積極的になれば、企業の周知やイメージアップにつながるようになっているのです。安全衛生に消極的な経営トップの説得にも役立ちますね!

【オススメWEB】

厚生労働省 第12次労働災害防止計画

厚生労働省 第12次労働災害防止計画パンフレット

平成26年 労働災害発生状況

公益財団法人 生命保険文化センター

平成27年 全国安全週間

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労災