対策バッチリ! 効率的に労働災害を減らすOSHMS、3ステップ

安全第一です

OSHMSとは企業の自立した安全衛生活動を行うためのシステムで、決まった方法はありません。従来の型にはまった労働災害の防止対策では限界があるからです。今求められているのは企業独自の対策なのです。

OSHMS(労働安全衛生マネジメントシステム)とは

「労働災害をゼロにしよう!」と思っても何から手をつけるのがベストか漠然としていませんか? そこで方向性を示してくれるのがOSHMSなんです。

OSHMSはアメリカのILO(国際労働機関)が提唱しているもので「Occupational Safety and Health Management System」を略したものです。日本語では労働安全衛生マネジメントシステムと呼ばれています。企業の自主的かつ継続的な安全衛生管理ができるように作られたシステムで、「安全衛生の管理を柔軟に効率よく行うための道具」だと考えてください。

OSHMSとは
中央労働災害防止協会 労働安全衛生マネジメントとは?より作成

そこで、厚生労働省はOSHMSを日本で活用するため、ILO(国際労働機関)のガイドラインを元に「労働安全衛生マネジメントシステムに関しての指針」を定めています。

ですがひとつ注意して欲しいことがあります。

「OSHMSは安全衛生の土台作りであって、労働災害の防止について決まった方法は書かれていない」

ということです。つまり、OSHMSに関する指針とは企業独自の安全衛生管理を考えていこうというものなのです。

また、指針は企業が一丸となってOSHMSに取り組むことで初めて力を発揮します。なので経営者や人事が安全衛生にどう取り組むかよりは、企業全体がどう取り組むかが示されていると思ってください。

OSHMSの核をなすPDCAサイクル

まず、OSHMSは以下の4つを柱(PDCAサイクル)として指針が組まれています。

  • 計画 PLAN
  • 実施 DO
  • 評価 CHECK
  • 改善 ACT

このサイクルを繰り返すことで「職場環境がらせん的に向上する」というものなのですが……。

PDCA概念図
Diagram by Karn G. Bulsuk (http://www.bulsuk.com)

いきなり「PDCAサイクルを繰り返す」と言われてもピンとこないですよね。

ということでPCDAサイクルを念頭に、OSHMSに関する指針をまとめていきます。

全文はこちら→安全衛生情報センター 労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針

【OSHMS ステップ1】準備

第5条~第10条をまとめます。

ポイントは事業者のワンマンにならないこと。労働者からの意見は出来る限り反映してください。

体制作り

まず、事業者はOSHMSを導入することを労働者および関係者に表明しましょう。

次にOSHMSを進めるための体制作りです。

OSHMSの担当者を部署ごとに決めます。部長や係長、労働衛生部門の管理者などに任せるのが良いでしょう。OSHMSに関わる予算や人材の確保も必須ですね。また、事業者は職場の改善が適切に行えるように、担当者の責任と権限を認めなくてはなりません。

文書にする

上記に加え安全衛生計画の全体と詳細を明文化し、保管することが必要です。
これはシステムが適正に運用されるとともに、作り上げた安全衛生管理のノウハウが正しく受け継がれるからです。

リスクを把握する

事業者は事前に労働災害の原因になるリスクを洗い出す必要があります。具体的な手順については中災防:リスクアセスメントの進め方と効果を参考にしてください。

その結果に基づいて労働者の健康障害をどのように防止するべきか決めてください。

【OSHMS ステップ2】計画から実行へ

準備は整いましたね。第11条~13条をまとめます。

目標と計画を立てる

安全衛生計画を立てるにあたって目標を掲げましょう。目標はリスクアセスメントの結果+過去の安全衛生活動の達成状況を踏まえて無理なく立ててください。

次に、目標を達成するための「安全衛生計画」を立てます。
まず下記の4つの中身と実行する時期を決めてください。

  • 労働者の健康障害の防止対策
  • 日常的な安全衛生活動
  • 安全衛生教育
  • 下請けの業者に対しての防止対策

その後計画全体の実施期間を決め、必要があれば見直しをしてください。

実行の前のルール3つ

いよいよ実行へ! といきたいところですが……、その際には3つのルールを守ってください。

  1. 計画の周知
  2. 計画を継続する
  3. 活動状況の記録

【OSHMS ステップ3】評価し、改善する

15条をまとめます。もちろん安全衛生計画を実行するだけではダメです。次回の計画を見据えての準備が必要ですよね!

事業者は計画の実施期間中、安全衛生活動をサボっている人はいないかチェックしましょう。
また、計画がちゃんと機能しているか、定期的に確認することも大切です。

安全衛生計画の日常的なチェックと改善点を記録しておけば、次回の計画をスムーズに取り組むことができますね。

OSHMSは繰り返しが大切

最後にもうひとつだけ。第18条です。

職場の環境を改善するためにはステップ2と3(PDCAサイクル)を繰り返し、計画を常に更新することが大切です。時がたち今までになかった問題が明らかになる可能性もあるからです。

とはいっても最初から完璧に計画をこなすのは難しいでしょう。無理なくできるところからOSHMSを組み立ててくださいね。継続は力なりです。

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