インフルエンザでの休業、どう対応するべきか。日数は? 手当は?

毎年インフルエンザで欠勤者が出た際、社員に有給休暇をとらせるのか、休業手当を出すのか、何日休ませるべきか不安なことは多いと思います。職場でインフルエンザの感染者が出た場合のベストな対応を解説します!

季節性インフルエンザと新型インフルエンザの違い

インフルエンザにはA、B、Cという3つの型があり、A型が最も強くその次にB型、そしてC型は軽い風邪の症状のみと言われています。この3つは毎年冬に流行し「季節性インフルエンザ」と呼ばれています。

しかしA型には多様な亜型が存在し、鳥が発症し大量死を招くものを「鳥インフルエンザ」、鳥インフルエンザが全く新しく変異し人に感染、大流行(パンデミック)するものを「新型インフルエンザ」としているのです。なお、新型インフルエンザは人間のほとんどに感染すると季節性インフルエンザに変化していきます。

インフルエンザで休んだら休業手当が必要?

職場で感染者が出た時は休業扱いにしますが、休業手当を払うべきか否か迷うことが多いのではないでしょうか?

まず休業手当を払う必要があるとされるのは、労働基準法第26条に示されているように「使用者の責に帰すべき事由による休業」である場合です。つまり、企業側が「休みなさい!」と命令した場合は休業手当を払わなくてはいけないというのが基本です。

とはいえ、どこからが企業の責任や命令となるか疑問ですよね。それでは、解説していきます!

休業手当が必要ないケース

  1. 新型インフルエンザ…免疫やワクチンもなく感染力が強いため
  2. 医師の判断での休業…医師に責任があるため
  3. 社員が自主的に休む…社員に責任があるため
  4. 保健所から指導が入る…保健所に責任があるため。就業制限をされている感染症に限る

休業手当が必要なケース

  1. 医師の指導の範囲を超える…外出自粛期間を過ぎても休ませるなど
  2. 季節性インフルエンザ…通常の病欠で足りるが、事業者の判断で休業させる場合
  3. インフルエンザ対策をしていない…対策をしていないのなら事業者に責任がある
  4. 感染の疑いがある社員を休ませる…事業者の判断のため

家族が感染あるいは感染者と接触をした場合は?

家族に感染者がいる、あるいは感染者と接触しているのにもかかわらず症状が出ずに出社している社員もいるでしょう。しかし、インフルエンザに感染していれば他の社員に感染してしまうので仕事を休ませる必要が出てきます。このようなケースでは休業手当が必要です。

ですが、ここで注意!

休業手当を支払わなくて良いケースでも感染者が元気な場合、単に休ませるだけではいけません。自宅で仕事をさせる可能性を考えずにいると配慮が足りないとされ、事業者責任の休業になってしまうのです。また、自宅であれ仕事をさせるのであれば賃金を払うべきですよね。

インフルエンザに感染した社員に有給休暇を取らせて良いのか

では有給休暇をとらせるケースはどうなのでしょうか?

有給休暇は原則「労働者の請求する時季に与えなければならない」とされています。そのため、企業側が一方的にインフルエンザだからと有給休暇を取らせることはできないのです。

インフルエンザで労災保険は給付されるのか

ところでインフルエンザは労災の補償対象になるのでしょうか?

感染源や感染経路がはっきりしているなら、◯です。通勤時もしくは仕事が原因でインフルエンザに感染したという証拠があれば労災保険の対象になります。

ですが、通常は感染経路などを特定することは困難なため、給付が認められることはまずないと言って良いでしょう。

一方で医師や看護師など医療現場で働く人は予防接種が徹底されていますが、もしワクチンによりインフルエンザを発症した場合は、極度に私的に行われたとされない限りは労災保険の給付対象になります。

インフルエンザに感染したら何日休ませるか

インフルエンザで休んでいる社員からよく相談されるこの質問。「熱は下がったから出社しても良いですか?」

どう対応するのがベストなのでしょう?

一般的に発症後3日〜7日はウイルスが拡散すると言われ、熱が下がってもウイルスの感染力は残っています。また、回復には個人差もあり断言はできませんが、学校保険安全法では「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」出席停止となっています。

なので目安としては発病後7日〜10日は休ませるのが良いでしょう。

なお、医師の判断で出社可能とされればこの限りではないので、出社か休業継続かがあいまいならば担当の医師に尋ねるようにと社員に伝えましょう。

さいごに

確かに休業手当を払わなくて良いケースに当てはまれば手当を給付する義務はありません。しかし、インフルエンザに感染すれば少なくとも1週間は働けない状態になってしまいます。ですから、どちらにせよ休業中には何かしらの手当が必要です。また、手当が支払われないからと出社を望む社員がいても決して出社を許してはいけません。事業者には安全配慮義務があるからです。事業者は感染した本人を含め社員の健康を損ねるようなことはしてはいけないのです。

メルマガ登録

カテゴリ
健康リスク対応
健康管理