夏だからこそ注意! 寒冷ストレスは事務職にもあります

夏だからこそ注意! 寒冷ストレスは事務職にもあります。

明日から7月。今年も夏が暑くなりそうとの予報で、熱中症の対策が大切ですが、冷房などの寒さにも注意が必要です。職場の冷房で体を壊す人が出たらそれは寒さによる健康障害と言えますね。職場にひそむ寒冷ストレスを退治しましょう。

日本人のほとんどが寒冷ストレスにさらされている!?

「寒冷作業」と聞くと冷蔵、冷凍庫内の作業を思いつきますよね? 旧労働省の昭和23年の通達でも「寒冷とは5℃以下をいう」と定義されています。

ですが、5℃以上でもかなり寒いのが事実。むしろじっとしていれば20℃くらいから肌寒いと感じますよね? 実際も人体では20℃以下から普段以上の熱放射が始まり、皮膚が冷えてきます。ということは……冷房の温度を低めに設定すれば、それはもう軽い寒冷環境と言えるわけです!

また、気温が10℃あっても、日差しがなく風が吹いていると氷点下の室内と同じく厳しい環境になるのだそうです。寒冷環境は単純に気温や室温から判断するものではなく、防寒、風速、湿度、体質など、さまざまな条件が合わさってできるのです。

さらに、冬の日本なら屋外作業のほとんどが寒冷環境です。寒い地方の土木建設業、電気ガス工事業、農林水産業は厳しい寒さに耐えながら働いていますよね。夏であっても氷、冷水、冷凍品、ドライアイスを製造&扱う職場なら凍傷の危険があります。

すなわち……、働く日本人のほとんどが寒冷作業をしていることになるのです!

寒冷ストレスが引き起こす体の異常

寒い場所では、自律神経の反射によって皮膚の血管が縮みます。そうすることで、暖かい血液が体の中心部に集まり深部の体温が保たれますが、一方で表面の血流が弱くなり皮膚が冷たくなります。特に血管が集まっている上に体の末端にある手足は真っ先に冷えていきます。防寒をしていても指先が冷たくなるのはこのため。

では、寒い場所にいるとどんな異常が起きるのでしょうか?

  • 指先の血行が悪くなる
  • 血管が縮み血圧が上昇する
  • 筋肉の動きが鈍り、手作業に支障が
  • トイレが近くなって脱水が進む
  • 冷たい空気を吸い気管支の炎症が起こりやすくなる
  • 軽度の低体温になると記憶力や集中力が低下する

これらがぜんそく、狭心症、脳卒中、リウマチ、低体温症などの病気を引き起こしていきます。

しかも、職業病として労働災害補償の対象になっているのは凍傷と凍死だけなんです……。ますます予防の重要さが際立ってきますね。

SOSサインを見逃すな!

当然、病気の兆候は絶対に見逃してはいけませんよね。

主な症状には以下のことがあります。

  • 凍傷…手足の指先の痛み
  • 低体温症…激しい震え

そのほか、激しい疲労感や眠気、イライラ、多幸感などの精神的な症状も見逃せません。症状が出たら、ただちに作業をやめて休憩をとるようにしましょう。

職場の寒冷ストレスを軽減&予防しよう

1:調査と防寒

作業環境管理にあたります。

職場にどれくらいの寒冷ストレスがあるのか、客観的に知るためには環境測定が必須です。環境測定をするには、湿度、風速、放射を知ることが大切です。中でも「風速」がポイント。暑さ寒さを左右する最大の要素だからです。

結果がでたら、作業場を点検、改善しましょう。なるべく寒さによるストレスを取り除きます。風が強い場所では冷風が当たらないように対策をし、指先を温めるために温風機やヒーターを設置するするようにしましょう。また、金属に触る場合は、凍傷を防ぐためその部分は断熱材で覆うようにします。

2:ひと休みする

ですが、実際に寒さを根本から改善するのは難しいところ。そこで、助っ人となるのが作業管理。作業環境管理でできなかった分を補いましょう!

ここでポイントとなるのは「ひと休みすること」。

休憩のスケジュール、時間の基準、方法などを計画し改善しましょう。なお、連続で作業して良い限度など休憩についての基準が日本産業衛生学会で提示されているのでそれを参考にするとわかりやすいです。ACGIH(米国政府産業衛生専門家会)でも4時間の勤務でひと休みすることを勧告しています。

また、休憩所には温かい飲み物やスープを用意しておきましょう。脱水と体力の消耗を防ぐためです。ただし、コーヒーなどカフェインをふくむ飲み物は利尿作用があるので禁物!

寒冷ストレスから守る防寒服があだとなる場合も

職場ではきちんと防寒服を着用させるように教育したり、どの程度の防寒服が必要なのか調べることが大事ですが、ひとつ注意することがあります。

重ね着が作業の妨げになってしまうケースです。

重ね着 → 動きづらい → 作業時間が長引く

このように余分な負担が増える原因になります。また、必要以上に厚着をするせいで汗をかき、体を冷やしかねません。

この危険をさけるためにも作業者には「暑ければ脱いで寒ければ着込んで良い」と伝えておきましょう。

さいごに、寒冷ストレスに女性は弱い

特に女性は月経困難症や冷え性になるので気をつけましょう。また、労働基準法により妊娠中の女性の「多量の低音物体の取り扱い業務及び著しい寒冷な場所における業務」は禁止されています。

夏でも寒さ対策は気が抜けません。冷房の温度を高めに設定すれば省エネにもなりますし一石二鳥ですね!

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