保存版! たった5分で継続雇用制度が理解できる!

継続雇用制度には、再雇用制度と勤務延長制度があります。高年齢者雇用安定法が改正されて、年金の受給開始年齢に達するまでの高齢者の雇用の確保は喫緊の課題となりましたが、施行後1年の状況を調べてみました。

目次

継続雇用制度とは

会社によって呼び方は違うかもしれませんが、継続雇用制度には、再雇用制度と勤務延長制度とがあります。高年齢者が老齢厚生年金の報酬比例部分を受給し始めるまで、継続雇用制度が必要とされています。

平成25年4月1日施行の高年齢者雇用安定法では、定年の定めをする場合には段階的に65歳までの雇用について規定されています。65歳未満の定年制度がある会社は定年制そのものを廃止するか、全希望者を対象に65歳までの雇用をしなければいけません。ここで、多くの会社が使用することになったのが継続雇用制度です。

高年齢者雇用安定法改正の経過措置として、下記の人たちは継続雇用の対象者を限定する基準を労使協定で定めることができます。

  • 平成28年3月31日までは61歳以上の人
  • 平成31年3月31日までは62歳以上の人
  • 平成34年3月31日までは63歳以上の人
  • 平成37年3月31日までは64歳以上の人

継続雇用制度を考える前に、定年制度の有無を確認

では、定年の年齢の定めの会社をしている会社がどのくらいあるのか?他の会社はどうしているのか?という気になる部分を見てみたいと思います。

定年制の定めのある会社は93.8%(前年93.3%)です。この数字の中身について、厚生労働省の最新のデータを平成26年就労条件総合調査結果の概況から見てみます。

会社の規模が大きくなるにつれ、定年制の導入割合が高くなることが分かります。業種別にみると、電気・ガス・熱供給・水道業が100.0%なのに対し宿泊業・飲食サービス業は82.7%で低い値を示しています。では、ここで各会社が答えた「定年」とは何歳くらいを指すのでしょうか。

継続雇用制度をどうするか?定年の年齢の他社の状況もチェック

定年の定めのある会社が具体的に何歳を定年としているのか見ていきたいと思います。継続雇用制度の内容を考える際の参考にしてみてください。

一律定年制を定めている企業における定年年齢階級別企業割合
厚生労働省「平成26年就労条件総合調査結果の概況」より

一律定年制で65歳以上という年齢を定めている会社が15.5%あります。興味深いのは、会社の規模と定年の年齢の関係です。60歳の定年に関しては会社の規模が大きいほど定めのある会社が増えていますが、65歳の定年に関しては結果が逆転し大企業ほど数字が小さくなっています。

継続雇用制度の種類

再雇用制度

定年の年齢を迎えた労働者に対して、一度退職の手続きをとり、新たに雇用するものです。新たな雇用の際の身分は、正社員、嘱託社員、パートタイマーなど、社内の規定に合わせます。継続雇用制度の中でも比較的、導入しやすい方法と言えます。

勤務延長制度

定年の年齢を迎えた労働者を退職させることなく、そのままの契約で雇用する継続雇用制度です。再雇用制度と違い、元々の契約を終了させません。

継続雇用制度の種類

継続雇用制度の疑問点を解決!

考えられるケース1:労働条件で高年齢者の同意が得られない

もともとの身分のまま再雇用してほしいと言う人もいるかもしれませんよね。では、もし、労働者と会社で労働条件の合意が成立しなかった場合には、どうしたら良いのでしょうか?

この高年齢者雇用安定法が定めているのは、高年齢者に65歳までの雇用制度を用意することです。高年齢者のそれぞれの希望に合致する雇用条件を用意するところまでは義務付けられていません。ですから、会社の用意した労働条件が合理的なものであれば、結果的に高年齢者からの同意が得られずに雇用契約が成立しなくても違法にはなりません。ただし、これを悪用することは許されません。

考えられるケース2:男女で年金支給開始年齢が違うのでは?

高年齢者雇用安定法で定めている段階的な定年の年齢の引き上げは男性の厚生老齢年金の支給開始年齢の受給開始に合わせられています。その受給開始年齢は男女で違うスケジュールで引き上げられていますが、経過措置の対象年齢は男女で同じです。

男女で定年の年齢を別々にすること、もしくは継続雇用制度の対象を男女で別にすることは男女雇用機会均等法で禁止されていますので、性別に関係なく同じように扱う必要があります。

経過措置のイメージ
厚生労働省「年齢者雇用促進への政府の取組~改正高年齢者雇用安定法の施行~(PDF)」より

さいごに

継続雇用制度を定めるだけではなく、雇用する高年齢者の心身の状況にも十分に配慮が必要です。労務管理、時には産業医を活用するなど、働きやすい健全な環境づくりが人事部門の次の課題ではないでしょうか。

参考サイト

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カテゴリ
人事・労務管理
雇用・退職