中小企業の味方!! 健康経営アドバイザー資格創設の動き

健康経営は一部の大企業だけの話で、自分の会社には関係ないなんて思っていませんか?でも、実は中小企業にこそ健康経営が必要なのです。今回は、健康経営アドバイザー資格についてご案内します。

従業員の健康管理を経営的な視点に立って戦略的に行う健康経営。「健康経営」という言葉を知っていても、何をどうしたら良いのかよく分からない人も多いのではないでしょうか。

健康経営アドバイザー(資格)とは

平成16年度から、健康経営を中小企業にも普及させるために創設された資格が「健康経営アドバイザー」です。経済産業省、厚生労働省、東京商工会議所などで制度の検討がされ、7月21日にこの資格の制度の概要が発表されました。

規模の大きな企業では既に健康経営への取組がされていますが、中小企業にはまだまだ制度が浸透していません。そこで、今後は健康経営アドバイザーが中小企業に対して健康経営を推進する為の指導や助言を行うこととされています。

健康経営アドバイザーが必要な背景

中小企業庁の資料によると、日本の企業の9割弱が中小企業です。ですから、中小企業に健康経営の普及を促進し実行できる状態にすることは、日本全体で見た時に増え続ける医療費を削減することにもつながると考えられます。

また、平成24年の東京商工会議所の資料「健康経営のすすめ」によると、中小企業の健康診断の受診率は、大企業と比べ十分な数値ではありません。また、再診率も低い状況にあります。人手が足りない状況以外にも、責任者や人事担当者が、より高い健康意識を持ち、労働者への健康診断受診を後押しするような意識を持つことが重要です。

最近では、ブラック企業やワンオペなど労働者の心身に過度の負担を強いる問題が目立ってきました。ブラック企業やワンオペには、人手不足という問題も見え隠れしています。この状況から、人員に余裕がなく労務管理にまで手が回っていない実態が分かります。

そして、生活環境や就労環境が変化してきたこともあり、医療費は年々増加し、健康管理の重要性を考える必要が出てきました。労働者が心身ともに健康であることは、医療費を抑え、会社の生産性や収益席が向上し、さらに将来的には会社の価値もあがります。そのために必要とされるのが健康経営です。

大きな企業と比べ、中小企業の場合、一人の労働者がいくつもの役割を抱えている側面もあり、その健康を守ることは会社としても重要な課題ではないでしょうか。会社が安全配慮義務や健康配慮義務を果たさなければいけないのと同様に、労働者の自己保健義務についてもそれぞれの会社が考えるべき時期になったのかもしれませんね。

企業規模別の企業数及び従業員数
中小企業庁 2014年版 中小企業白書より

1人当たり医療費の推移と伸び率
厚生労働省保険局調査課  -平成26年度 医療費の動向-(PDF)より

健康経営アドバイザーの意義

健康経営アドバイザーの資格は社会保険労務士中小企業診断士などに、所定の講義(中小企業の経営の実態、長時間労働の抑制、労働者の健康対策)を行い、東京商工会議所の試験に合格した人に健康経営アドバイザーの資格が与えられます。資格の取得後は、中小企業に派遣し、継続的に健康経営を実践するアドバイスをしていきます。

中小企業では、大企業と比べて絶対的に人・もの・金が足りないと言われています。そこで、専門的な知識をもつ健康経営アドバイザーを派遣することで、中小企業にも健康経営の価値や意味を理解してもらい、健康経営に取り組みやすくなる支援を国が行えるようになります。

さいごに

労働環境や生活環境に少子高齢化も相まって、さまざまな問題が起きています。日本には非常にたくさんの中小企業がありますが、その中小企業に健康経営を浸透させることで、社会全体の生産性が上がることに期待したいと思います。

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