ベテラン人事も??…産業医の源泉徴収どうしてる?

【最終更新日:2017年11月2日】

産業医を選任して契約を結ぶ際、産業医の源泉徴収や消費税について悩まれる人事労務担当者も多いです。ベテランの担当者であっても実はよく知らないというケースもあるこの疑問にお答えしていきます。

 

【質問】産業医の源泉徴収や消費税について教えて下さい!

・人事労務担当者からよくある質問

弊社は現在嘱託産業医契約を行っており、委任(委託)契約であるため、報酬は労働契約(雇用契約)に基づく給与ではなく、委任契約に対する報酬(事業所得)としています。税務署からは、給与所得として源泉徴収するようにとのことです。産業医と契約する際の契約形態や注意点について教えて下さい。

 

前提として、産業医には2つの契約形態がある!

質問に回答する前に、まず産業医と事業者との契約は、「雇用契約」と「委任契約」の2つがあることを理解しましょう。

【専属産業医】

専属産業医の多くは雇用契約であり、通常の社員と同じように企業に雇用される労働契約です。勤務場所や勤務時間、業務方法については事業者の指示命令に従い、労働協約や就業規則に則り勤務します。(専属産業医の兼職に関しては「こちら」をご覧ください。)

【嘱託産業医】

嘱託産業医の場合は、事業者が産業医の業務を委任し、産業医資格を持つ医師がその委託を請けます。委任契約であれば、業務の遂行方法は医師の裁量範囲となり、原則として第三者への再委託は認められません。加えて、信頼関係の上に立つ契約であり、いつでも解約が可能であるとされています。


 

【回答】産業医の所属が、「個人事業主」「法人」「医療法人」のどれかによって変わる!

こちらについては、「国税局のQ&A」にわかりやすく説明されています。

産業医の源泉徴収について国税局Q&Aから

上記国税庁のQ&Aから抜粋↓

【照会要旨】

 医療法人が、事業者との間の契約に基づき、病院の勤務医をその事業者の労働安全衛生法第13条に規定する産業医 (一定規模以上の事業所で選任しなければならないとされている労働者の健康管理に当たる医者)に選任して派遣した場合に、病院がその対価として事業者から 委託料の支払を受ける委託料は課税の対象となるのでしょうか。

(注) 個人の医師が事業者から支払を受ける産業医としての報酬は、所得税法上は原則として給与に該当するものとして取り扱われています。

【回答要旨】

医療法人がその勤務医を産業医として派遣した対価として受領する委託料は、医療法人のその他の医業収入となるものであり、課税の対象となります。なお、開業医(個人)が事業者から支払を受ける産業医としての報酬は、原則として給与収入となり、消費税は不課税となります。

上記をわかりやすく表にしてみると、下記のようになります。

産業医の源泉徴収と消費税のまとめ表

要約すると、契約する産業医の先生の所属が、「個人事業主、「法人」「医療法人」にどれかによって変わってくるのです。

産業医が個人事業主であれば、給与収入として源泉徴収は必要で、消費税は不要です。医療法人であれば、委託料として源泉徴収が不要で、消費税は課税となります。

人事労務担当者として産業医を選任する場合は、契約書作成時に「個人事業主」「法人」「医療法人」のいずれに所属しているのかを把握できるかと思います。上記を参考に、対応を工夫してみてください。

 

 

★ 産業医の報酬の妥当性、おおよその目安について知りたい人事はこちら

・「【調べた結果】産業医の報酬はこれだ!

★ 新規で産業医を選任する際の成功ポイントと失敗例

・「【究極】産業医新規選任する場合の基準2つ

★ 産業医を契約する際の確保ルートの良し悪しはこちら

・「【考えること3つ】産業医契約時の業者選定

★ 専属産業医の兼職の通達は一応知っておきましょう

・「専属産業医は兼職して良いのか?「専属!?」」

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・「健康診断結果で産業医にやってもらう3つのこと

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・「産業医選任しないと罰則あるの知っていました!?

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