合理的配慮指針をマスターして障害者に能力を発揮してもらおう!

障害者を雇用したけど対応の仕方がわからない。こんなはずじゃなかった…… とお悩みの管理職や人事の方、合理的配慮をしましょう! 職場になじめない障害者を助けるのが合理的配慮指針なのです。

合理的配慮は障害者が職場になじむために必要

「合理的配慮」ってなんだかわかりにくい名前ですね。ですが、難しくはありません。障害者が快適に過ごせるよう、社会の中に存在する障壁をできるだけ取り除くことを合理的配慮と言うのです。これを職場に置き換えると、障害がある人たちと同じように働けるように、あるいは障害のある方が仕事で十分に能力を発揮できるように、協力することを指します。

合理的配慮指針の考え方を知ろう

では合理的配慮指針の基本的な考えとはどのようなものでしょう?

  1. 合理的配慮をすることはすべての事業主の義務
  2. 合理的配慮をするには、障害者と事業主の相互理解が必要
  3. 合理的配慮は事業主の負担になりすぎない程度にすること
  4. 障害についての職場での正しい知識と理解を深めることが必要

となっています。

合理的配慮のポイントは話し合いと本人の意思

合理的配慮で重要なのは「話し合い」と「本人の意思」です。

まず、障害者から合理的配慮の申し出があったときは、会社はそれを受け入れなくてはなりません。

例えば、「目が不自由なので募集要項は音声でわかるようにしてください」と言われたとしましょう。これが合理的配慮の申し出です。このような申し出があったときは、会社は試験用紙や募集要項に音声や点字をつけなくてはなりません。

なお、合理的配慮については必ず障害者と会社側で話し合うこと。配慮の内容は本人にちゃんと説明すること。これが大切です。

もし、合理的配慮ができないときは、そのことを相手に伝え「ここまでなら配慮できます」など障害者側の希望をできる限り尊重してください。

採用後の流れ

事業主は障害者を雇用するとき、職場で支障となることがあるか雇入れまでに調べておきましょう。雇入れの後に障害者だとわかった場合も同じく確認しなくてはなりません。

また、月日がたってから支障が出てきたりと障害の事情は日々、変わってきます。事業主や人事は新たな支障が出ていないか定期的にチェックする必要があります。

ですが、会社の誰かが気付くよりは、障害者本人が先に気がつくことの方が多いと思います。障害者が「こんなことがあって仕事に支障ができている」と言うことは可能で、それをちゃんと聞き入れることも会社の務めなのです。

合理的配慮として実行しなくて良いケース

ちなみに、合理的配慮とは言えないものもあります。

  1. 働いている障害者の日常生活に必要なものを用意すること
  2. 合理的配慮ではカバーしきれない重大な支障があっても、仕事を継続させること

なお、2の場合には他の役割に就かせるなど、状況に応じて対策をしましょう。

合理的配慮が負担であると判断するには?

指針には「合理的配慮の提供の義務については事業主に対して過重な負担を及ぼすこととなる場合は除く」と書かれています。「過重な負担」と判断する要素にはどんなものがあるのでしょうか?

そこで以下の6点から判断すると良いでしょう。

  • 会社の運営に影響は?
  • 人材の確保や設備を整えられる?
  • 費用はどれくらい?
  • 会社の規模にあってる?
  • 会社の財務状況に見合ってる?
  • 公的支援は利用できるの?

ざっくり言えば「総合的に判断して決めてね!」ということ。そのうえで、合理的配慮が負担になりすぎると判断したのであれば、障害者に「こういう理由で、あなたの希望はかなえられません」としっかり説明しましょう。また、「これくらいなら希望をかなえられますよ」と、できる限りの配慮をし、双方が歩み寄ることが望ましいです。

ちなみに、公的支援には納付金制度の助成金やジョブコーチ支援などがあります。納付金制度の助成金とは法的雇用率を達成するともらえるもので、ジョブコーチ支援とは障害者の方が職場になじめるようにコーチを派遣してくれるというものです。
詳しくはこちら→障害者の雇用支援|高齢・障害・求職者雇用支援機構

合理的配慮に並行して相談できる環境を作ろう

もちろん障害者が合理的配慮や仕事に関して相談できるような体制も整えなくてはなりませんよね!

相談窓口をあらかじめ用意する

合理的配慮指針には「相談できる窓口があらかじめ設置されていなくてはならない」と定められています。

「あらかじめ窓口が設置されている」と認められるには…

  1. 相談に対応する担当者や部署を決めておく
  2. 外部の機関に委託している

どちらかの方法をとっておけば大丈夫です。

当然、相談の内容は秘密厳守です! 職場でも、窓口があることや相談の内容は教えられないことを周知しておきましょう。

相談をしたからと不利な扱いをするのは×

また相談を理由に、本人の風当たりが強くなっては本末転倒です。必ず就業規則などに、相談をしたことで不利なあつかいをしない旨を定めましょう。

最後に

障害者雇用促進法3部作はこれにて以上です。お疲れさまでした。これで法定雇用率が上がっても、無理なく障害がある方を雇用できるはずですよ!

↓↓↓ こちらも要チェック

☆ 障害者範囲と納付金制度の変更点等を知りたい方はこちら↓↓↓
・「ここが違う! 改正後の障害者雇用促進法のポイント6つ

☆ 障害者雇用促進法を全体的におさえたいときはこれ↓↓↓
・「【最新】改正!障害者雇用促進法 平成28年4月施行

☆ 5分しかない超忙しい人事総務担当者はこれを読む↓↓↓
・「5分で分かる障害者雇用納付金制度のポイント

☆ 障害者雇用納付金制度を利用して報奨金GETしたい人事は↓↓↓
・「改正!3つのポイントで解説。障害者雇用納付金制度を選択

☆ 高年齢者・障害者雇用状況報告について知りたい方は↓↓↓
・「98.1%の企業が…。高年齢者・障害者雇用状況報告を選択

☆ 4つの場合で禁止されているところサラッと読みましょう
・「障害者差別禁止指針に学ぶ、職場でやってはいけない4つの差別を選択

☆ 障害者の法定雇用率未達成企業など状況をデータで知りたい方はこちら↓↓↓
・「最新!法改正あり!障害者の法定雇用率を選択

障害者雇用のことでお困りなことあれば、「iCARE」までお気軽にお問い合わせ下さい。

カテゴリ
人事・労務管理
雇用・退職