【質問数2位!】産業医が答える「ストレスチェック実施に含まれる対象者は?」

あけましておめでとうございます

昨年12月から義務化がスタートしたストレスチェック制度。産業医としてストレスチェックの相談を受ける際に、必ず質問されるのが「ストレスチェックの『対象者』ってどこまでですか?」なんです。

ストレスチェックに関してさまざまな専門家が記事を書いていますが、間違っている内容のものが散見されますので、要注意です!

なぜこの記事は正しいと言えるかって? それは、きちんと厚生労働省の最新の資料にあたっているからです!!

意外にも間違い記事が多いのはなぜ? ストレスチェックの対象者

ストレスチェックの対象者について書かれた記事で、よく見られる間違いとして

対象者は、定期健康診断と同じ

というものがあります。

実は、これ間違いです。

確かに、平成26年12月17日厚生労働省労働基準局安全衛生部が発表した「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度検討会報告書」には、「現行の一般定期健康診断対象者の取扱いを参考とし、これと同様とすることが適当」と記載されています。

以下がその抜粋です。先ほどのリンク先にある「報告書(PDF:1,651KB)」の8ページ目にあります。

ストレスチェックの対象とする労働者の範囲

「常時使用する労働者」という定義の中で、一般定期健康診断と同じように考えるというのが当初の方針でした。しかし、制度化に至る過程の中で、さまざまな微修正や見解の修正が行われました。

ストレスチェックの対象範囲は、当初と大きく変更があったポイントのひとつと言えるでしょう。昨年一生懸命勉強された人事総務の方は、逆に要注意です。しっかりと最新情報をおさえておきましょう。

ストレスチェック対象者の範囲が理解できるWEBページ

それはやっぱり……
厚生労働省のページです。

スクリーンショット

このままページ中央までスクロールすると、6つの項目の中に「ストレスチェック制度 Q & A」がありますので、PDFへのリンクをクリックします。

PDFへのリンクをクリック

この資料には、多くのQ & Aが記載されており、大変参考になります。何より更新日は平成27年9月30日。最新の見解が掲載されています。

ではストレスチェックの実施対象者について最新の厚生労働省の見解どうなっているのでしょうか?
【Q 0 – 13】 にあります!

発見しました!

ストレスチェック 義務化

 

これがストレスチェック実施時の対象者範囲だ!

答えから言います。

ストレスチェック実施の対象者範囲は、

「常時使用している労働者」=「常態として使用しているか」

ということです。

常態ということは、「継続して雇用」しているかどうかということです。

常態として使用しているかどうかで判断

しかし、この回答もかなり曖昧ですね……。ストレスチェックは、原則その時関係する全ての労働者、つまり企業活動に関わりストレスを感じる可能性のある全ての人が対象となるのです。

《ストレスチェック実施の対象者の仕方:大原則》

  1. 社長、役員は使用者であるため対象に含まれません
  2. 原則その他「すべて」の労働者が対象となります

※ 「すべて」とは、本当にすべてです。これは労基署にも確認しましたが、パート、派遣社員、日雇い等、就労時間数は関係ありません。1年に1回だけであっても対象とすることが大原則です。

ただし、既に辞めてしまった社員や産休中の社員は職場のストレス影響を受ける可能性がないと考え、対象外と考えることができます。

結局ストレスチェック対象者範囲はどう決めればよいか?

上述ように、週1回のパート社員もストレスチェックの対象者に入ってきます。

これは「ストレスチェックを実施する時点」における個々のストレス度合いを確かめ、職場のストレス環境を把握することがストレスチェック制度の趣旨だからです。

「全従業員が対象なんて、非現実的ではないか」というご指摘をいただきそうだと弊社も考えております。また、初年度から対象者を幅広く考えてしまうと準備や手間が非常にかかってしまいます。

例えば、ICTを使ったストレスチェック実施にしても、パートや派遣社員の方がメールアドレスを付与されていない、PCがないということになれば、運用が複雑になります。

そこで、ストレスチェック対象者範囲については、最初は正社員だけで実施するということも、衛生委員会で審議することがありうるでしょう。それで、次年度からパート・契約社員と対象者を大原則に近づけていくのも手です。

弊社では、ストレスチェックの対象者範囲を決める際、最初から100点を求めるのではなく、70点でスタートし、実施後の振り返りを衛生委員会で行うことで、PDCAを回しながら次回以降の改善につなげていくことが最重要と考えています。

厚生労働省が定めている「ストレスチェック対象者の大原則」をアタマに入れた上で、自社でのストレスチェック実施を経年的に計画立てて実施していきましょう。

もし不明な点があれば、弊社までご連絡ください。

ストレスチェック 業者

 

 

参考:ストレスチェック関連の要チェック記事

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