【安全衛生管理編】「ブラック企業」認定が経営に与えるインパクト?

【安全衛生管理編】「ブラック企業」認定が経営に与えるインパクト?

ブラック企業のレッテルを貼られた場合のリスクには、さまざまなものがあります。そもそもブラック企業に認定されること自体、不名誉でリスクがあるのですが、経営へのインパクトはとても大きなものになります。

ブラック企業のリスクとは?

ブラック企業には特有の問題があります。労務管理ができていなかったり、労働時間を管理できていなかったりしますが、それらが引き起こす結果も悲惨なものです。今回は、安全衛生管理という側面から、ブラック企業のリスクについて考えていきます。

ブラック企業のリスク…安全衛生管理ができていないケース

今回は、安全衛生管理に問題があるケースについてのお話です。

極端な言い方をすれば、ブラック企業では安全衛生管理という考えを知らないのか? と思うような状況を見かけます。代表的なものとして、法律で決められている健康診断をきちんとしない、就業の場所の環境が劣悪でもそれが常態化しているなど、実にさまざまな問題が挙げられます。また、労働者に関する法律、例えば労働安全衛生法労働基準法で決められている事項もおろそかにされています。

ブラック企業のリスク【安全衛生の管理】が足りないと、こうなる!!

「健康診断」のルールを守らない!

先程もお話ししましたが、健康診断をきちんと実施していなかったり、その結果をきちんと保管していなかったりするケースがあります。

安全衛生の管理を適切にしている健全な会社では、健康診断の費用は一般的に会社が支払っています。しかし、ブラック企業ではその費用が惜しいのか、それとも必要性を感じていないのか、もしくは時間が惜しいのか、理由は分かりませんが、労働者に健康診断を受けさせていないケースがあります。

「健康上の問題」が発生する!

必要な健康診断を受けさせていない上に、きちんと心と体の管理をしていないために労働者に健康上の問題が出やすい状況が生じます。軽度の不調も放置すれば大きな病気へとつながることもあるのですから、これはかなり深刻な状況と言えます。脳や心臓に関係するような大きな病気、それを原因とする各種の障害、精神面での疾患などどのようなトラブルが起きても不思議がない状態と言えます。このような事態が継続して生じると、会社としての日常業務に支障が生じ、会社として成り立たなくなることもあります。

「労働災害」が発生しやすい!

労働者の健康面での管理ができていない職場は、環境面での対策や危機意識にも欠けていることがよくあります。危険もしくは有害な業務に対しても危機感が欠如していることで、当然にして労働災害が発生しやすい状況が常態化します。さらに、このようなブラック企業では労働者災害補償保険法(以下、労災保険法)の労災保険に加入していないケースもあります。その事業所が法人か個人かに関係なく、労働者を1人でも雇用している事業所は、労災保険法の強制適用事業所です。

平成17年11月1日から政府の対策が強化されて、事業主が故意又は重大な過失により、労働保険関係成立届(労働保険への加入届)を提出していない期間中に労働災害が生じ、労災保険給付を行った場合は、事業主から
1. その年度から最大2年遡及した期間の労働保険料追徴と金(10%)を徴収し、さらに
2. 下図のように、労災保険給付額の40%~100%を事業主から徴収されます。

費用徴収のポイント
厚生労働省 労災保険に未加入の事業主に対する費用徴収制度が強化されます(PDF)より

事業主が労災保険に加入していなくても、労働者には請求すればきちんと補償がされます。逆に、労災保険に未加入の事業主には、上記の様に徴収制度が適用されます。また、労災事故隠しは、犯罪行為ですので労災保険に加入したくないからと言って事故を隠したりすると、罰則が待っています。労災保険法では、報告しなかったり、うその報告をしたりすると、50万円以下の罰金になります。違反した担当者だけではなく、会社の代表者、代理人も同じ罰金刑になります。

「臨検」で指導される可能性がある!

安全衛生管理に問題があると、労働基準監督署の臨検指導の対象になることもあります。そして、改善のための指導がされます。是正の勧告に従わないと送検されることもあります。このような対象になること自体、企業としての信用に関わってきてしまいます。

さいごに

安全衛生管理に問題があるブラック企業では、企業の将来性にも労働者の心身にもリスクがあります。目先の利益も大切ですが、何か問題が起こる前に、必要な対策はぬかりなくしておく必要があります。労働者を使用する上での事業主の責任について考えてみるのも重要です。

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